欅坂46の平手友梨奈さんがBTS傘下のレーベルに移籍（所属1号目）
との報道を受けて、「ついでに平野紫耀さんもあるんでは！？」と今日一日盛り上がっているのをSNSで見ていましたので、長年のKオタ（40代）が勝手に思ったこと皆さんのご意見なども引用させていただきながらメモります。
SNSでは、当たり前のように平手&平野さんの移籍=世界への成功が前提に話されてるけど、平手さんはもちろん、最近ホットな（私もI-LAND時代から大好きな）BTSの後輩「&TEAM」でさえまだ日本コンテンツとしてようやく駆け出し段階であり、
いくら天下のHYBEでも「日本を土壌にスタートさせたエンタメ」ではまだ世界的実績は作っていないと言えると思います。
（それでもHYBEは韓国事務所なので自分のところのアイドルを日本でデビューさせたのがすでにスゴイけど）
私が常に思っているのが、第三世代以降の今のK-POPはアーミー（BTSファンの総称）しかり、韓国人主体のファンダムが自ら動いてくれる事で世界中に拡散される仕組みとマーケティング戦略があるという点。
良くも悪くも「物言うファン」というやつで、BTSの成功の鍵もそこにあったと言われている。
※BIGBANGなどの第二世代は商材としても全く別物で、世界に向けた戦略も違ったので第三と強調させていただいてます。
その鍵となるであろうマーケット戦略と市場で、平手さんと平野さんのようなアーティストの需要はあるのであろうかという点がやはり「世界成功」のポイントだと思うのだが、（Kオタに必要かというより、平手さん&平野さん、そして2人のファンはこうしたKポの手法に乗っかれる人達なのか。）
もし、その手法を平手さんないし２人が取り入れるのだとして、
Kオタでいうと、我々大部分のペルソナは純正韓国発グループに価値を見出してて、もちろんK-POP特有のハイクオリティな音楽やパフォーマンスはそうなのだが、それ以上に長い下積みこそがK-POPだと思っているところがある。
平野紫耀みたいに元々活躍してた人がなるのが嫌なんじゃなくて辛い練習生生活を送ってきた子たちの夢が叶う瞬間を見るのが好きなんだよな。
— 🕶 (@tzb_p) 2022年12月21日
ブルピンのジェニも言ってるけど本当にこれなんよ。 pic.twitter.com/BFFBrOWQ91
また、人気ダンサーさんが、この件に関して、
韓国に行かず日本にいながらkpop同様のハイレベルなクリエイティブが出来て、センス良くて、かつ世界発信も可能な環境をもつ資金潤沢会社HYBE JAPAN 。所属先輩アーティストの名前も付いてくると考えると、本気で上を目指してる日本人アーティストは多分みんな入りたがるだろうな。
— ARATA (@SeamanArata) 2022年12月21日
とツイートされていたが、けどそれは価値が違うと個人的には思った。
我々ペルソナは、あの競争化社会&ランキング至上主義の韓国で、奴隷契約や借金の恐怖やあらゆるリスクと戦いながら、青春を投げ打ってひたすら地下で練習し、その苦労を経て世界で活躍してる人に惹かれている。その彼・彼女らのストーリーが大小色んな悩みや葛藤を抱え、また辛い状況の人達にリンクして、世界中の人が勇気をもらっているのがK-POPなのだ。
言語や価値観の違うはずのファン達がなぜ韓国という小さな国の青少年たちに惹かれるのか。理由がそこにあるのは割と理解しやすい話だと思う。
多くの人が、彼らのそのストーリーや姿に魅了されたのだから、本当に日本のアイドルも韓国の手法を真似て世界を目指すというのなら、BTS同様無名の土俵や厳しい環境からのし上がるのが近道ではないだろうか。
現にBTSがここまで売れる前の歌詞にはそんな下積み時代の話がいっぱいあります。↓
BTS 歌詞
— ぽぽ (@9jung1kook97) 2015年11月27日
防弾は初めて？
他の奴らとは違う。俺たちだけのスタイル。
一晩中仕事をしていた。
お前がクラブで遊んでいる時も
さあ遊ぶのはやめにして聴け、毎日
やばい、俺らの練習室の汗臭さ
見てみろ。俺のダンスが答えだ pic.twitter.com/MT16OjSGxu
※手越問題の時にアミたちがこの歌詞聞けや！って言ったの面白かったですね。
また、これは私の個人的感情だが、血反吐吐いて練習してきた多くのKドルのためにも、ここに価値を見出してこそ今のK-POP世界人気があることだけは皆さんに分かっててほしい。
ただ、ダンサーさんのツイートの通り、すでに確立されたブランド力や「BTSの後輩」という名刺など、最初から用意されたものを使うのは戦略として構わないと思う。
実際、&TEAMを見てても、そこまで上手くなかった日本人練習生を短期間であれほどまでに仕上げるノウハウがあるわけで、曲や振付に関しても、有能なPD陣を抱えたHYBEに入ればそこそこまではうまくいくだろうと思う。
で、話を戻すと、よって今多くの日本のアイドルが韓国を意識して色々真似ているが、かたちだけ韓国手法を取入れても日本が土壌で日本人主導である限りは日本コンテンツ止まりな気がするのだ。（実際、今時点ではそうなってると思う。）
また、ストーリー性を武器にするほかに、韓国手法を使うなら、マスターなりチッケムなり、オタクによる多言語コンテンツなり、凄まじい韓国人特有の拡散力を取り入れられるかが肝だと思うが、その原動力には前述の「ストーリー性」とそれに伴う韓国特有の「１位しか認めん！！」の絶対的競争社会がある。
集まってる日本人にはそのツールも文化も価値観もまだない。
（ナンバ～ワンにならなくてもいい～もっともっと特別なオンリ～ワ～ン）
韓流ファン以外の日本人はあまりご存知ないだろうが、韓国のエンタメが爆発的に海外へ広がったのは、よく勘違いされる英語曲のおかげでも多国籍軍のおかげでもない。
このような目的のもと、ファンダムとアイドルが相互作用をもたらし影響しあっていることが大きいのだ。
私も一応日本に住んでいるので、これらは日本のアイドル文化にはあまり無いように思う。あくまで供給者と受給者であり、ファンや事務所が敷いたルールの元推し活をする。
だから逆に日本のアイドルは「芸能人」として守られているんだろうけど、逆に、特にBTSは、ファンとの心的距離が近く、同じ時代を生きるパートナーであり友人と言われている。
あの苦しい下積みと弱小事務所からの成功（これは韓国特有のマーケットがあってのこと）というストーリーが世界中のファンの共感を得ているのだ。
ちなみにすこーし話がズレるが、これも今となっては韓国が日本より先駆けたなと思うのが、
韓国の男性アイドルのメイクは、最初日本では「ブスだから化粧してる」とディスられた。しかし、あれは楽曲ごとの作品としてのコンセプトであったり、ストーリーを語るための衣装で、今ではジェンダーを語る魅力的な姿として世界中から共感と支持を得ている。
その証拠に、世界のハイブランドはこぞって韓国アイドルをグローバルアンバサダーに起用する。日本人はなかなか起用されないですよね。こういうところでも、彼らは、いつでも私達の心を語ってくれる時代の代弁者になってるのだと思う。
もちろん何が魅力となりバズるかは人気商売なので未知なわけだし、日本のアイドルも苦労はしてると思うが、日本のアイドルはそもそもそこをそこまでウリにしないというのもある。だいたい私生活はプライベートであり秘密だし。
一方、韓国アイドルはエグすぎる下積み時代や練習風景、私生活（苦労してる姿）もリアルタイムで常に配信する。
本当に喉から血出るまで練習してたり、未来を不安がって鬱一歩手前みたいな姿まで私達はリアルタイムで目の当たりにする。彼らは苦労をウリにしてるつもりないんだけど、本当に辛いのがK-POP練習生。あのしんどい世界やアイドルならむしろ見せたくないだろうって表情はこっちも目をそむけたくなるレベル。
でもそれは、「自分たちが素晴らしいパフォーマンスを披露し、音楽チャートで1位になってファンを喜ばせたい」からの姿だ。
そんな相互関係があるから、だからファンもあらゆる手を使い時間をかけて彼らを1位にしようと本気で奔走する。愛情だけでなく、膨大な時間やお金や色々な苦労をしてファンが動いていることを、アイドル側もよーくわかっている。これがK-POP。
さらにいうと、K-POPアイドルってそもそも練習生活=何億も借金作ってるだけだし、デビューしてからの衣装代や音楽番組のセットも自分持ちだったりするんやで。それを、成功して返さなきゃいけないんだから。
何億もの借金は10代20代の子にはとんでもないことだろう。
そしてそして、作詞作曲のみならず編曲という芸術性まで求められる。PD同様に曲作りをする。この姿を日本ではあまり見たことがないのだが(私が知らないだけならすまん)、幼い時から学校と両立しながら、毎週何作品も作る訓練をする。学校と練習で１日が終わる。
で、いざデビューしたら、今度は経験に基づく哲学的なことが語れるか、もしくは多様な価値観を持つ世界中の人達に伝わる形で言語化し音楽作品に投影してパフォーマンスできるか。
こんなことまで求められてくるし、BTSを例にすればそれこそが成功の鍵となった。
このように、K-POPアイドルは土壌含め、戦い方や育てられ方がおそらく日本のアイドル育成とは違う。戦いは厳しく、大手に入社できなければ事務所の経営すら予測不能。なのに借金のリスクもある。冷や飯を一緒に食った仲間も蹴落とす必要さえある。生半可な気持ちではデビューできない、韓国のアイドルはそういう人たちだ。
しかしK-POPは（芸能人という日本では別世界扱いのものでありながら）爆発力と拡散力を持ち世界へあっという間に広がった。
再度言うが、アイドルとファンの目的が「1位」という同じものであること、その努力をお互いが認識していること。
HYBEも日本でアイドルを作るというのは挑戦の最中だろうが、まとまめると、こうした訓練を続けてきた選手に匹敵する魅力を見つけないと韓国の事務所に所属したからといって、また韓国の手法をただスライドしただけではやはり難しいのではないかと結局思ってしまう。
現代韓国は日本より若者が生きるのに厳しいという状況からしても、K-POPアイドルを超えるストーリーを持ってこれる人は日本の若者では限られてくると思うし。
（実際、東方神起とかiKONバビとかすごい貧乏で家を助けるためにアイドルになった子とかね。超多い。）
なお、本ブログは本人がどうって話じゃなくて、あくまで韓国手法を取り入れて世界へ・・というならって点で読んでくれよ？平手さんや平野君どうこうじゃなく、このブログはその韓国の仕組みを解説してるだけですぞあしからず！
★
個人的には、HYBEというのは韓国の大手芸能事務所の中でもとりわけ超ビジネスマン企業なので、BTS不在中に儲かる事は手広くやってるだけで、今回のことも日本人起用は日本人からスムーズに金巻き上げるためだと思っている。
HYBEは、自社ブランドと培ったノウハウを使い、韓国だろうと日本だろうとオタクという種族から金を巻き上げればよい。
日本のマーケットで楽に稼げる人がほしいわけだから、ジャニーズやAKB坂道のオタクはまさに適任。(愛は重く、積みゲー民族)
だってさ、純正グループですら日本人に対しては、集金先&金づる扱いなので・・・
ただ、これもHYBEがヤリ手だと溜飲が下がるのが、
実際、平手さんも子会社所属だし、レーベル変えることで微妙な線引きしてんの上手いなと思う。
本当に力入れる子は結局韓国大元からデビューさせてるし、これならKオタのプライドも守られる。これ双方のオタクを交わらせないテクニックだと思う。
(HYBEには、ジャスティンビーバー、アリアナグランデも所属中だが別レーベル。ここをHYBE傘下って思ってるKオタもあんまりいないと思うから。)
そして、今回のことをきっかけに日本のアイドルだけ推してきた人にぜひ知ってほしいと思ったのが、先にHYBE移籍した元HKT48の宮脇咲良ちゃんは、日本アイドルならではの意識の良さが新鮮で素晴らしいと韓国で人気を獲得しました。
でも、その後のブランディングとしては本当に苦労してて、26歳での再デビューなんて韓国では基本需要がない。「年齢が行って、再デビューなんてよくばりだと思われるだけかも」と本人も言及していたが、実際26歳は韓国で実績を作っておかなければオワコン決定の年齢。
一番は、日本と違って実力やビジュアルが周り（しかもトップクラス）に追いついてないとファンでも普通に脱退要求したり叩いてくるから日本で育った芸能人はそこが簡単ではないと思う。咲良ちゃんも、HYBE傘下からデビューしたとはいえ、圧倒的に足りない実力に苦労し、だからこそ努力を延々と続けてるよね。ダイエットとか練習量とか、常に大きなプレッシャーだらけだと思う。
いまそれでメンタル管理は本当にK-POPでは死活問題になってるけど。
日本人は今ゆとり教育ですからね…。(会社でもそうでしょ…怒れないでしょ…新入社員を。そして新入社員も怒られ慣れてないよね…。)
韓国エンタメはファンが大きな力になりそれが世界への足掛けになる分、同じ位厳しく怖いところなのよ。
そして、これもK-POPならではの土壌だと思うが、歌が上手くでダンスが出来てスタイルやビジュアルが良い練習生なんて死ぬほどいる。日本のアイドルは歌唱力は本当にもっとがんばんないとダメだよね。ソロならなおさら。韓国含む海外の歌手はバケモンみたいなボーカリストが死ぬほどいるし（ちなみに韓国ではなんとアイドルはバカにされがち！アイドル以外の歌手が上手すぎて）、私は海外のライブもよくいくけど、わずかでも音外す人なんていないし、ステージで盛り上げらんないと本当に海外の人はあからさまにテンション下落なので。
また、大手事務所に至っては、御曹司か王族か？ってレベルのスペック保持者がいる。K-POPアイドルを起用するハイブランドやセレブ達はそういうハイスペック人材も大好きなのでそれも這い上がりアイドル同様に武器になるし、そういう人材を集めてこれるのが今のK-POPの力なんだろうなぁと思う。
しかし、そんな中で勝ち抜いた指折りの精鋭でも成功するかわからないのがK-POPなので、とりあえずBTSの事務所に所属したから凄い！一生安泰！というのは違うと心得てほしい（何様）。実際、「デビュー後が本当の戦いの始まり」とK-POPアイドル達はよく言っています。K-POPアイドルだってマジで一握りだから！世界で稼げてるのは。
とはいえ、平手さんや平野君はもともと人気だし、なにか兆しが見えて手ごたえがあれば、HYBEが世界に活動の場を広げてくれるんだろうと思いつつも…正直、逆に日本で儲かっちゃったら絶対そんなことしないと思う(笑)
日本はこれまたオタクで稼げる国だからな…平手さんのHYBEの使い道はなんかもう…分かる気がするのですよ。韓国という国の金への執着を目の当たりにしてきた者としては（笑）
そして！ジャニ、AKB、坂道から半分K界隈に来たオタクたち！もしこのブログに辿り着いてくださったなら言っておきます！！
韓国コンテンツの集金は、日本の比じゃないぞ！特にHYBEなんてすごいぞ！
10倍、いや100倍金使ってるのがK-POPのオタク達です。お覚悟を！
日本人はグッズ民で積みゲー民で愛情は人一倍。頑張ってね。
